2013-06-01から1ヶ月間の記事一覧

繭の実状を知る 2

一方、 絹糸の輸出国、中国とブラジルの状況と言えば 経済成長の著しい中国では着物需要を当て込んだ養蚕は 急減しているが人件費は高騰している。 品質が安定していると言われるブラジル産生糸においても 日本への輸出から欧州へと振り替えていると聞く。つ…

繭の実状を知る

今年の冬は、 例年より厳しい寒さを感じたのは私ばかりではなかろう。 ゴールデンウィークの最中に山形では新雪が15cmも積もったのだから尋常ではない。そのせいで蚕が大きなダメージを受け最も良質とされている 春繭が激減したと聞く。 唐織の帯を織るため…

足元が危うい呉服業界

近頃よく業界人から聞こえてくる話題は芳しくないものが多い。 円安による燃料費上昇によって重油を必要とする 「蒸し屋」「錬り屋」といった生地を加工する業者が 悲鳴をあげている。 世界的な紙幣余りから生糸の相場に流れ込むマネーのせいで 絹製品の実需…

「夏のはんなり展 」感想記

6月7日8日の両日、 東京銀座 清月堂ギャラリーに於いて夏物の会を催す。 最近夏物のきものを作る店が少なくなったと聞くが「ぎをん齋藤」は相変わらず夏物を積極的に作っている。 その訳は一つには世間が作らなくなったから返って沢山作る方が得策だと考…