続 草木染

実は若いころ草木で糸を染めていた経験がある、と言っても
キッチンの鍋や蒸し器を使ってやっていた程度だが
結構楽しく学べた。


例えば「」を染めるには黄色(刈安)で染めた後「」を掛けて
蒸すと緑ができる仕組みである。基本色「赤、青、黄」の染料を
順列で組み合わせればどんな色でも出来上がる。



ただし化学染料との大きな違いは草木の液だけでは色が定着
しないので媒染剤と呼ばれる定着剤(例えば藁灰液)を
掛けなければいけない。


その時の経験から、濁った色は染まるが「澄んだ濃い色」を作る
のはとても根気と技術、更に多くのお金が無ければできない
ということが分かった。それで、草木染を敢えて仕事に使う
メリットは無いと結論づけたのだ。
今回の「阿須賀神社」伝来冠箱を見るまでは、、、、


700年前の色がこんなに鮮やかだと知る人は少ないはずである、
何故なら実物を見た人間でなければ理解できず
写真では不可能だから。


その意味で今回の出会いはまさに「目から鱗」であり現行の
染色世界を反省すべきだと示唆しているように思える。



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