能は難しい!
妻が観世流の謡を習い出して何年になるだろうか?
発表会があるというので岡崎の観世会館に赴く。
小さい子供達の出番が終わると妻ともう一人シテ役の女性、
地謡をしてくれる先生方7人の錚々たる布陣で始まった。
謡は言わずと知れた
観阿弥、世阿弥が室町時代に完成させた男性文化であるから
声が女性ではいかにも軽い。
しかも下腹から響く声が出ないから何か妙な具合である。
しかし能を始めとして日本の伝統芸能の担い手は今や女性が
圧倒的だから芸を継承するにはやむを得ないことだろう。
タイトルに能は難しい!としたのは
能の台詞を理解するのも難しいが継承していくのも難しいと
感じたからだ。
我々の染織だって難しいのだから
他人の事に同情している場合ではないが共通した課題は
如何に愛好者を見つけるか、もしくは啓蒙するかではないか?
変に時代に迎合して基本形を崩してしまえば
たちまち消え去ってしまう。
文化として形作られたものを次の時代へ受け継いでいく仕事は
まずその仕事が好きであることだが仙人じゃあるまいし
霞を食って生きていけないから、その辺も難しい。
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