同世代を生きる人の美意識
11月にパリで公演された杉本文楽「曽根崎心中」の報告が
婦人画報に掲載された。
噂によると大盛況の一週間であったらしい。
流石だ!!
日本人の私でさえ昔の言葉で良く分からない台詞があるというのに
フランス人が解るとは、、、。
果たして人に感動を与えるのは
言葉ではない事がいみじくも証明された。
逆に我々だってイタリアオペラを観て感激するのだから
本物の芸術には時代も言葉も関係はなく
人間の琴線に触れる何かがあるということだ。
話は変わるが最近「和食」が世界遺産に認定され
欧米でも日本食を好む人が増えたと聞く。
食文化も世界標準ができつつあるらしい。
京都でもミシュランの星を取った寿司屋でヨーロッパ人をよく見かけるが醤油の使い方は我々日本人と同じように切り身に少し付ける人が多い。
以前は「醤油ソース」にドップリとすし飯を浸して見ているだけで
塩っぱいと顔をしかめる事があったが今や彼らも本格的な食べ方を心得ている。
生まれや言葉は違っても同世代に生きる人類の文化は共有されていると言っても過言ではない。
杉本さんの視線の先にある「生と死」「有と無」という
人間共通のテーマを文楽を通してフランス人も理解しているようだ。
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