地唄三味線事始め
今月から地唄三味線を習い始めた。
地唄とは(地=土地)の歌、
つまり京、大阪の歌という意味で江戸唄に対する言葉らしい。
中竿三味線の弾き歌いが特徴である。
そもそもこの地唄なるものに興味を持ったのは随分以前の事である。
東京に「武原はん」という地唄舞の名人がご健在であった頃、
私のお向かいの「井上八千代」(先代)さんのご紹介ではんさんの着物を手掛ける事になったのがきっかけである。
ご両者は当時切っての地唄舞の名手であり、
時々国立劇場で舞の会が開かれ、私も勉強のために上京した。
当時舞台で三味線を弾いていたのが、
盲目、不世出の名人「富山清琴」(先代)であった。
富山さんは絞り出すような力のある声に哀愁が溢れ満場の客を魅了したのを鮮明に記憶している。
何を隠そう以前に長唄三味線を試みたことがあったが、
当時はまだまだ働き盛り、遊び盛りで稽古がままならず挫折した苦い経験がある。
今回は出稽古をしでいただくので細く永く精進したいと心に誓う。
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