久々に手に入れた一品
永くいい裂に巡り合うことが無かったが
先日素晴らしい逸品を手に入れる事ができた。
「紅地横段松皮絞り菊辻が花」小袖
断片ではあるが構図(景色)の素晴らしさに迷うことなく買い求めた。
値段は予想をはるかに超えた高額であったが、買い逃して悔しい
思いをするのは嫌なので一部の反対を押し切って買った次第だ。
いろんな資料を開いて見ても同柄の物は見当たらず裂の専門家に見せても初見だと言う。
制作は西暦1500年の後半だと思われるので、
今から約500年前ということになる。
菊のディーテイルを描く精緻な線と絞りの手落ちの野趣味が
この時代の作りに見受けられるダイナミックスである。
この華やかな小袖に手を通した女性は誰だったのか
空想するのも楽しみの一つである。
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