運命論

ちょっとした弾みで4日間入院することになり、狭いベットで物思いに
耽ってみると若い頃には運命というものをあまり信じていなかった。


自らの未来は自分で切り開いて行くものだと思っていた。


しかし64歳になって人生を振り返ってみると、
なにか運命の糸に操られてきた気がする。


事業者として将来の予測の多くは外れ、その為に多額の借金を
背負うこともあったが結果的には倒産の憂き目に合うこともなく
今日まで社員と職人の生活を支えられ、
7代目の責任を果たせてきたのは実力とは決して言えない。


家庭人としても子供に恵まれ、
それぞれが真っ当な生活をしてくれている。


それだとて自分の実力でもなく、運が良かったとしか思えない。


「運」ってなんだろう。
原因と結果という言葉だけで説明するには無理があるように思うが
科学的に証明するのは不可能である。


未知なる力の源泉を「神」に例えてきたのが人間の歴史だが、神の
領域を徐々に科学してきたのも人間の歴史だ。


いずれ「運」の不思議も解明されるであろう。





※ご意見・ご質問はコチラをクリック
For questions or inquires, please click here.