久々の自信作「平家納経」
現在NHKで放映中の「平清盛」、
彼が厳島神社に奉納したとされる「平家納経」を
きものに写してみた。
何十年も前から自分なりの解釈で染物にしたい!
と思ってきたのだが、ようやく自信作が出来上がった。
熱心に仕事をしてくれる印金職人のお陰で
上品な仕上がりと生地風を損なわないものになった。
箔や泥は生地に直接貼り付けざるを得ないのだが、
きものはあくまで絹の衣類であり硬くなると着心地が悪く、
きものとしての価値はない。
その接着剤の改良が要諦であり、
次は絵心であり、
そして箔の「照り」が成否を握る。
自信作は一年に一度あれば幸である。
現存する平安時代の工芸品は極端に少なく、特に染色品は
皆無であるが「平家納経」の華麗、優雅な出来栄えから想像すると目にも眩しい染織品が当時は存在したに違いない。
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