変わらない人の好み

父の時代にも「御所解」を中心に光琳を代表とする琳派模様を
染めてきた事を記憶している。



多分、祖父の時代も同じであったろう。

私の代になって
自分なりの物作りもしてきたつもりだが「御所解」「琳派模様」を
何の抵抗もなくアレンジして採用してきた。

    



私は他の染屋さんが何を染めているか見ることをしない



ひたすら自分の中にある感性古裂というバイブルを頼りに
歩んできた。


改めて「染め」の歴史をひもとくと、
それらは江戸時代末期に流行した物ばかりである。


もちろん決定的に違うのは地色であり、当時の草木染では、
現在の化学染料のような多彩な地色は見られない。


をベースにした色が圧倒的に多いのだ。



模様のボリュームも今と比べるとはるかに多い
(反動で明治時代には極端に少なく小さくなる)


ぎをん齋藤」を支持してくださるお客様も、
御所解」「琳派模様品」をお買い上げくださる。


ということは文様的には江戸時代末美意識が、
現在までも維持されていることになる。


文明の利器は矢のごとく進歩している。
生活様式は昔と全く違った様相を呈しているに違いない。


しかし、我店舗築140年
中身は変わったが外見は変わらない。



そうしてみると人間は心情の部分ではそう簡単には変わらず、
人の好みも変わらないものらしい




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