アンリ ルソーの事
ルソーの絵には観る人を思わず画中に引き込む魅力がある。
ニューヨークの近代美術館には、
彼の代表作「夢」が所蔵されているが
私は「飢えたライオン」が印象に残る。
どちらも共通して
ジャングルの深い緑が画面一杯に描かれている。
餓えたライオンがカモシカの首に噛みついている様はお世辞にも上手と這いえない描き方である。
最近「楽園のカンヴァス」と題した本が上梓され「夢」をテーマにして話は展開される。
筆者が学芸員らしく美術品に対する熱い念いが素直に吐露されて好感が持てる作品に仕上がっていると感じた。
世界的には「印象派」の絵画が高い評価を得ているが、
私には理解できない。
ルソーの素朴さと力強さの方に心惹かれる。
近年、日本画の世界的評価は下がっていると聞く。
油絵の持つ力感に対抗するには「若冲」のような奇抜なデザインと強い筆力が不可欠かもしれない。
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