陽の目をみた能衣装
私が織屋(齋藤織物)を始めたのは
唐織「能衣装」を作りたいと思ったのが動機の一つである。
古美術店で買い求めた桃山時代の能衣装裂、
「山道に下がり藤」柄を手本に制作してみた。
袖の部分を手本に全体を想像して能衣装を復元したのである。
完成後、
展示したことはあったが実際に能舞台で着用することは考えず
永年保管してきたのである。
その話をお向かいの観世流「片山九郎右衛門」先生に
妻がお話をしたところ是非使ってみたいとのこと、
さる3月17日京都観世会館にてようやく陽の目をみた次第である。
演目は「三山」(みつやま)という
奈良の三山をテーマにした一時間半余りの能。
後半に登場した私の能衣装は、
地色が「茶色と白」の手本どうりだが、桃山時代の制作時は
「紅と白」であったはず、やはりそうすれば良かったと
反省している。
三山
四季彩能 〜大和の能〜
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