「世界史」を読む

マクニール著「世界史」は、大変良く出来た歴史教科書である。


古代から現代まで人類の歴史を多元的に俯瞰させてくれる。


読んでみると文明の歴史とは、
ユーラシア大陸における覇権の歴史なのである。


著者は、
数え切れない権力の栄枯盛衰を走馬灯のように見せてくれる。


自国を過大評価しがちだが、
日本は大国中国に隣接するアジアの小国にすぎない。


日清、日露戦争を勝利し、
一時は覇権を握ったかのように見えたが、
第二次世界大戦に敗れ一敗地に塗れた日本が血のにじむような
努力の果てにようやく手に入れた栄光が経済力である。


巨大なビルが建ち並ぶ東京都心部
難攻不落の天守閣を連想させる。


人間古今東西を問わず権力を握ると力を誇示するために
巨大な建造物を造りたがる。

今では
建て続けなけなければ日本の経済が止まってしまうという


まるで回遊魚が止まれば窒息死するがごとく。


一度回り始めた歯車は大きな衝撃受けるまで回り続けるのだ。


発展に向かっているのか破滅に向かっているか、
結論は後世の人間が判断すことだが、
歴史という流れに翻弄されるのが
無力な人間の定なのである




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