寒い日曜日は博物館めぐり
屋外で体を動かすのが好きな私だが
寒い日曜日は美術館、博物館めぐりが最高である。
特に今年の冬は寒さが厳しくアートなものに触れることが
多かった。
期待せずに訪れた博物館で素晴らしいものに出会った時は
「大儲け」をした喜びと言える。
別の美術館を目的に奈良まで出かけたのだが、お目当ての方は予想通りというか「まあまあ」という感想であった。
せっかく奈良まで来たのだから、ついでに奈良博物館までと足を延ばしたのである。
内容は全く知らずに入ってみた、というのも私は
国立博物館にある物を寄託しているので、
その見返りにフリーパスをもらっている。
4人まで何度行っても「タダ」になるというパスだから
フルに活用しない手はない。
今回もその「ノリ」で入ってみて感激したのは
平安、鎌倉時代の舎利(御釈迦様の骨)容器である。
火焔型も素晴らしい金工細工が施されていたが六角の御堂形の金細工、木工技術の素晴らしさには目を奪われた。
なんと精緻にして優雅、特に細部の仕上げが超人的である。
いくら手間暇を惜しまない時代とはいえ、あれほどまでの完成度に仕上げた先人の美意識と匠の技に頭が下がる。
仏教美術と染織が重なるのは寺に吊るす「幡(ばん)」とよばれる旗と袈裟に使われる織物類であるが、家業との関係も薄いもので見過ごしてきたと言うのが本当のところである。
今回じっくりと仏像、仏画、仏具を拝見できたのは誠に幸せであった。
自分の眼の中に新たな美の基準が生まれたと感じている。
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