西陣織帯制作へのこだわり
自前で作りたかった「唐織」…
凛とした板のような硬い生地に
総刺繍と見える立体的な幾何学的な菊に雪輪文様。
「唐織」は西陣、いや日本を代表する織物だと判ったのは
ずいぶん後のことだった。
どうしても自分の手で作りたい一心であらゆる伝手を頼って
ひとりの織職人と知り合ったのは30年ほど前。
今は故人となったその老職人の人柄はともかく確かな知識を持っていたのは事実だった。
彼から教わり始めた織物製作と悪戦苦闘の歴史…
若さと情熱があったからできたと感心する。
30前の若僧が、
500年の歴史を誇る西陣織産業の中に飛び込んだ!
唐織の製造知識も皆無…
職人の工賃はどう決める?
絹糸はどんな品種を仕入れれば??
糸染めは???
織機の構造は????
各部の名称は?????
すべて知識ゼロ…
無茶とも思える行動は私の長所なのか短所なのか…!?
今回は「齋藤織物」のルーツを少しご紹介しました。