友に引かれて上高地

山好きの友人に誘われ暑い京都を離れ上高地に向う。
山小屋に泊まって早朝の湿原を散策する旅だという。
  

この手の旅行は不慣れな私だが、
友人の言葉を頼りに荷造りして現地に赴いた。


しかし案の定、必需品を忘れてきた。
「懐中電灯」「虫除け」「長袖」粗忽というか、
事前の予備知識の欠如というか自分でもあきれてしまう。


宿泊の山小屋には
ちゃぶ台が一つあるだけの至ってシンプルな部屋。


消灯は九時、夕食は一時間で平らげる事、風呂は夜八時まで、
朝風呂無し、蒲団は自分で敷くことなど想定外の条件に
これは旅行ではない修行だ」と思わず口してしまった。


しかし多くの不満を全て払拭し、
さらにお釣りまで差し上げたいほどの「大自然」がそこにあった。

前夜の土砂降りの雨が嘘のよう、
澄みきった青空に木洩れ陽が空気を切り裂くように差し込む。

清流はあくまでも透明、
鶯が目前の小枝で大声を張り上げて我々を迎えてくれる。



あー!来て良かった」心から思える二日間であった。



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