さらに平安時代の美を求めて平等院へ
唯一現存する平安建築、宇治平等院を訪ねた。
子供の頃から何度か連れていかれたり遠足だったりで
鳳凰堂の記憶はあるが、
平安時代を意識して眺める始めてのことだ。
しかし残念ながら建物は平成の大修理中で
すっぽり覆いが被せられ優美な姿を拝むことはできなかった。
水面に舞い降りた鳳凰をイメージした建物は人工の池に立つが、
そのシェープが絵巻に登場する「州浜」と合致していた。
最も強烈な印象を受けたのはCGで復元された金堂の装飾だ。
金ピカの阿弥陀様に極彩色に塗られたインド様式、中国様式、
日本様式が入り混じった文様が隙間なく描かれ、
まさにシルクロードの終着点を想起させる。
これが平安人が想像する極楽浄土か?
私の抱くイメージとは合わない。
あまりにもかけ離れすぎて受け入れ難い色彩感覚である。
現代社会のように
色彩豊かではなかったはずの平安時代における極楽浄土とは、
非日常色と黄金の輝きなのだった。
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