新しい染色法に挑戦中

目下新しい染色法の完成に夢中になっている。


一日の半分は自ら試行錯誤している


狙いは「空気感」の表現である。


水墨画の世界では墨の濃淡を巧みに利用して
空気感」を表現したものは数多く散見できる。


最も代表的な作品は長谷川等伯の「松林図」であろう。

他にも中国宋時代の風景画には、
湿気をたっぷりと含んだ重い空気や
朝靄の立ち込める清涼な空気などを
並外れた巧みな筆法で見事に表現している。


しかし日本の友禅染の世界では、
同種のものはほとんど見かけられない、というよりも
絹の衣装は基本的に「晴着」であり、
華やかさが重要であって「空気感」などという哲学的
表現は不要であったと思われる。


私は、きものが実用に止まることを良しとしない

真の芸術品になるためには、
哲学的なアプローチが必要であると確信している。


具体的な手法を知らせることはしないが、
自分が納得できるまでやろうと思う。


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