緋色と浅葱色
遊郭といえば緋浅葱の襦袢、布団。
テレビでもよく見かける遊郭の風俗である。
遊女が緋、浅葱色に染め分けた麻の葉模様の
襦袢をだらしなく着た姿である。
我が家にも昭和初期に染めた緋浅葱の襦袢が
一反偶然に残されている。
この色の組み合わせがどうして遊郭に結びつくのか
はっきりしない。
一言でいえば強烈な色の取り合わせが
人間の情感を鮮烈に刺激するからだと思っていた。
しかし先日京都島原の「角屋」を見学する機会があり
二階の座敷の壁を見ると正に紅がら壁と浅葱壁に
塗られている。
島原の「角屋」といえば
17世紀江戸時代の初期から続く歴史的「茶屋」。
その設えが「緋と浅葱」。
やはりこの色の組み合わせこそ
遊郭を象徴する伝統色だと再確認した次第である。
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